普段からセタフィル推しなのに、新処方に変わったのを知っていながら、
「まだ在庫10本以上あるし、急いで買わなくてもいいな。他の人の感想聞いてから使うことにしよう(はなほじ)」
と他人事のように呑気に考えて早半年💧
商品レビューが出てくるようになり旧製品より評価が悪いこともあったり、Twitterのフォロワーさんが皮膚状態悪化したと投稿があったので、普段からお勧めしておいて成分が変わったのを知っていながら自分で試していない物をお勧めし続けるのも無責任だなと反省。
自分にとっても在庫がなくなった状態で新処方が皮膚に合わなかったら、新しいものを探すのに時間がかかるし、その間に悪化していくのも嫌なので重い腰を上げて早めに(世間より遅いけど)新処方を買いました。
そこで今回は、セタフィルジェントルスキンクレンザーを10年使っている自称ヘビーユーザーが旧製品と新処方を比較してみた記事です。
何故セタフィルクレンザーをお勧めしているのか
アトピー性皮膚炎はフィラグリン遺伝子異常で天然保湿因子が足りなく、バリア機能が脆弱な皮膚を悪化原因の細菌から守るため洗剤で洗う行為は重要なケアの一つです。
そんな弱い肌に負担をかけずに洗えるものは、成分がシンプルなもの、無香料、無着色、植物成分が入っていないもの、石鹸でないものを念頭に入れて皮脂をとりすぎない洗剤を選ぶことが推奨されます。
石鹸成分は水の電解質に反応し肌に残留しやすく感作してしまったり、皮脂をとりすぎるためアトピーに石鹸成分でないもの(ソープフリー)を推奨しているのは海外の皮膚科学会です。
性別や年齢で皮脂の量は変わりますが、水だけでもかなり皮脂を取られ乾燥を感じるのがアトピー肌。
でも、悪化原因の細菌を落とし皮膚をリセットして良い状態保つためには『洗剤』という更なる皮脂除去をしてしまうアイテム追加が必要という拷問の様な現実。
普通の人が掻き壊した皮膚に石鹸を使った時しみて痛いことありますよね。重症のアトピーであれば尚更。
水だけでも痛い時があるのに、洗剤を使っての洗浄はしみるし怖いんです。
そこでそんなアトピー肌に対して海外の皮膚科医に選ばれているのがセタフィルジェントルクレンザーであることが多いです。
刺激が少なく、皮脂をなるべく落とさず細菌を落とせるからです。
日本で『ソープフリー』と謳っているもので手に入りやすい順番でいうと
・アべンヌ スキンバランスフォームSS → 成分がシンプルだけど量が少なく高価。泡で出る。
・セバメド(sebamed) → 香料、着色料が入っている。取り扱い企業が変わったので電話注文が早そう。
・ビオデルマ アトデルム ジェントル シャワージェル → 香料入っている。青い色は硫酸銅。泡立つ。全成分表示が買わないと分からない。公式OLショップの方が安く手に入ります(他の試供品もくれたり)。
・CeraVe Hydrathing Facial Cleanser → 海外の製品なので手に入りにくい。ソープフリーとは書いてなかったが泡立たず成分に水酸化ナトリウムを使っていなかった。成分がセタフィルに近い。セラミド入り。
※他にもAmazonでソープフリーと書いてある海外製品はありましたが、植物成分が入っているので除外しました。
セタフィルが合わないという人もいるので、選択肢として上記の製品を記しておきますが、刺激を感じなく自身の肌に合えば何を使ってもいいです。刺激なく細菌を落とせることが重要なので。
値段や量、手に入りやすさ、全身に使える、刺激も感じなくて乳幼児にも使える安全な成分という面から見て、泡立つものにかぶれやすい私はセタフィルをお勧めしているというスタンスです。
新旧の比較
本題に入っていきましょう。
性状
色
旧製品は『糊』に近い少し透明度のある白濁。
新処方の方が白っぽい。

柔らかさ
新処方の方が柔らかく伸びが良いが、垂れやすい。とろみと粘りがあり薄く伸びる。美容液とクリームの中間の様な質感。
粘度のせいなのか密着度があり、流す時に旧製品より落とすのに少し時間がかかる。
旧製品はもったりしていて、ジェル感はこっちの方がある。厚めに伸びるが、伸びが悪いわけではない。
におい
旧製品はほぼ無臭。
新処方は油分を含んだ臭い(ヒルドイドクリームを薄めた感じ)がするが、流せば消えるので残ることはない。洗い流さないで拭いただけの場合は少し臭いは残る。

旧製品よりは臭いを感じるので、敏感な人には賛否の分かれるところです。
日頃から無香料が当たり前のアトピー患者は、普通の人なら軽微なことにも身体がついていきません。
クリームに近い油の臭いなので、普段から保湿剤がクリームの人にはなんてことない臭いだと思います。
成分
<旧製品>
・水
・セタノール(乳化安定、界面活性剤)
・PG
・ラウリル硫酸ナトリウム(界面活性剤)
・ステアリルアルコール(乳化安定)
・メチルパラペン(防腐剤)
・プロピルパラペン(防腐剤)
・ブチルパラペン(防腐剤)
8種類
<新処方>
・水
・グリセリン(保湿)
・セテアリルアルコール(※)
・安息香酸ナトリウム(防腐剤)
・ココイルイセチオン酸ナトリウム(界面)
・キサンタンガム(粘稠剤)
・パンテノール(ビタミンB5)
・クエン酸
・ナイアシンアミド(ビタミンB3)
・パントラクトン
10種類
セタノールという界面活性剤成分由来の商品名『セタフィル』の中身が結構変わってしまって、成分名が変わっているのにビックリしました。
とは言いつつも、新処方の『セテアリルアルコール(※)』という成分はセタノールとステアリルアルコールの混合物とあるので、量は分かりませんが同じ成分です。界面活性剤の種類は変わったけど数は実質変わっていないですね。
防腐作用を持つパラペン系3成分よりは、安息香酸ナトリウムの方が防腐作用が強いので、保湿成分も加わったことによりそちらに変わったのか?
それとも昨今パラペン系に拒否反応を示す人も少なくなく、パッケージにもパラペンフリーを記載してあるので印象を変えたのかもしれません。
『モイスチャーバリア3X』とHPにあるので、グリセリン、パンテノール、ナイアシンアミドというビタミンB群を使いより保湿と皮膚修復に力を入れた成分が加わったので数が増えています。一番の違いがここです。
パントラクトンはパントデン酸の前駆体でビタミンB群に関係している様ですが、私の知能では難しくて化学はよく分かりませんでした💧
油分を含んだ臭いはどの成分由来なのかは判りませんが、新しく入った成分のどれかであることは確かですね。
PH

左: 旧製品 ph6.0〜6.5
真ん中: 水道水 ph6.5〜7.0
右: 新処方 PH5.0〜5.5
より肌に近い弱酸性にはなっています。クエン酸が入ったせいもあるのかな?
ここでは違いがハッキリ判りやすいです。
ヘビーユーザーが使用した感想
一番の心配であった『しみる』ということはなかった。
ただ、脱脂力が旧製品より少し強くサッパリとした仕上がりになると感じました。
そして、特に接触性皮膚炎を起こすなどの悪化はありませんでした。
が、
性状の項目でも述べましたが、皮膚への密着度があるので落としずらく、完全に流しきれていなかったり、皮膚が乾いた状態で使って洗い流さず拭くだけだとピリピリした感じが出ることがありました。
旧製品だと洗い流さず拭くだけの使用方法でも刺激がなかったのですが、新処方では少し感じました。
皮膚を濡らしてから伸ばし、よく流せばそういうことは起こらなかったので、敏感な方はその点注意してもらうと良いかなと思います。
私は酸性のものに敏感で、刺激を感じてしまう皮膚なのも原因かもしれませんが、旧製品よりも気をつけて使ったほうが良さそう。
今までと伸びや質感が違うので驚きましたが、10年使っている身としては、過去何年かに一度のペースで徐々に性状が緩くなってきた歴史があり、酷い時はほとんど液体みたいな時もあったのでそれに比べれば使いやすいです。
旧製品のものはモッタリした性状だったのである程度の量を手に取り伸ばしていましたが、冬場は伸ばす時にとても冷たかったのです。ですが新処方のものは量少なくても結構伸びが良いのでヒヤッとしにくいかもしれないです。
まとめ
ph、臭い、密着度、脱脂力が出てきたことにより、乾燥が強く敏感な方には旧製品よりも刺激と感じてしまうことがあるのではないかと感じました。
そういう点からみると、以前から使っているユーザーの評価で悪いものが出てきたのも頷けますし、私も旧製品の方が使いやすく何故変えたんだろうと思いました。
『ナイアシンアミド処方』が流行しているからなのでしょうか。
良かった点は、私はデュピクセントを使っていて部分的に皮脂が出るので、そういう部位にはちょうど良い脱脂感ではあったなと思います。
以上レポートを終了します。
※あくまでも個人の感想です。