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【おすすめ品①】 しみない 泡立たない セタフィルクレンザー

役立つこと

洗浄がアトピー改善の鍵の一つ

アトピーの悪化原因の一つは『細菌』です。

細菌とそれらが作り出すバイオフィルム(バクテリアフィルム)という菌の膜

これを洗浄で落とすことが、痒みや悪化の原因の一つを取り除く上で重要です。

いくら長時間お風呂に入ろうが、細菌の膜は完全には壊れないと言われてます。

細菌を減らし、バイオフィルムを壊すには、洗浄剤=界面活性剤が必要です。

バイオフィルム(バクテリアフィルム)って?

例えば、

・風呂場などの水場に置いてあるボトルの裏、排水口のヌルヌル

・プラークと言われる歯周病の原因となる歯のネバネバ

細菌が増殖して集合体に育ったものがバイオフィルム(膜)です。

細菌が増殖するために必要なのは、水、有機物、温度

この条件が揃うと一気に増殖します。

口や風呂場の中もこの条件が常に整っています。

歯垢の段階だとブラッシングだけで落とせますが

膜を張るくらいにまでなってしまうと、フロスでキュッキュと音がするまで歯をこすり落とすか、歯科で専門的に除去しないと膜は取り除けません。

この膜が残ったままだと歯周病を起こし、進行すると顎の骨を溶かしたり、心臓病、糖尿病、早産などの原因にもなることが解ってきています。

水場のヌルヌルも洗剤類を使い、こすらないと完全にはきれいになりません。

こんなしつこく厄介なものがバイオフィルムというものなんです

皮膚にもバイオフィルムができる

こんなバイオフィルム(バクテリアフィルム)が皮膚にもできてしまいます。

健康な人の肌にもです。

水虫やカンジタが良い例ですが、元々皮膚などに潜伏していた菌が、湿度、温度、有機物(ケラチンなど)の菌に良い環境が整い、増殖し結合していきます。

菌が増殖すると厄介ですし、治っても再発することもしばしばあります。

普通の人ならば、皮膚のバリア機能が強く抗菌ペプチドという悪い菌に対抗する良い膜(常在菌)があり、すぐには皮膚を悪くする菌の影響を受けないですが、条件が揃うと健康な皮膚でも繁殖してしまいます。

ですが、

バリア機能異常のアトピー肌にはすぐに菌がついて繁殖しまうそうです。

そして何故だかアトピー肌は良い菌(常在菌)の膜ができずらく、悪さする菌が特に繁殖しやすいということが近年解ってきました。

特に悪さをするのが黄色ブドウ球菌ですぐに増殖しますが、カビ(真菌)もすぐ増殖します。

菌は炎症と共に痒みを引き起こします。水虫、カンジタに罹ったことがある人には分かると思います。

バリア機能異常があるスカスカのアトピーの皮膚からは水分蒸発も多い上に、発汗機能異常の人も多く、汗は水、有機物を含み、そこに体温の温度が加わり悪い細菌が増殖しやすく膜ができやすいということです。

アトピーの症状が出やすい部位で、腕や膝の関節部分、首など汗が溜まりやすいところに出やすいというのも(こすれ刺激もあるけど)、細菌が皮膚の炎症と痒みを引き起こし、掻いてしまうことで余計に皮膚の状態を悪くさせて、菌を繁殖させてしまう悪循環が生じます。

清潔にしていない手や伸びた爪の間に付いている菌を、掻くことで更に皮膚にこすりつけます。

その状態が長期化すると皮膚がどんどん弱くなり難治化します。

普通肌の人は汗をかいてもすぐに痒いとはなりませんが、アトピーの肌が痒さを感じてしまうのは菌が増殖してしまっていることも原因の一つです。

バイオフィルム(バクテリアフィルム)は厄介なもので、炎症と痒さの原因だけでなく、薬の有効成分が入っていくのを膜が邪魔します。

また、膜が残ったところに保湿剤を塗ると、菌を増殖させたりして余計に悪化させてしまうこともあります。

ですから、なるべく早く膜ごと菌を除去することが重要です。

ときどきナース
ときどきナース

夏場悪化する人は、細菌や真菌(カビ)が原因の一つです。

皮膚の炎症を治して、炎症を起こさない状態が続くと

バリア機能も回復してきますから、悪い菌が繁殖しずらくなります

菌を除去して増殖させないことが重要

この話の流れだと、ゴシゴシ洗って強い薬剤で殺菌しないとアトピーなんて良くならないんじゃ・・・。

などと極端なことは思わないで下さい✋

ゴシゴシこすって洗うのは皮膚表面を傷つけ、状態を悪くするだけ

こすらないで洗うことは、アトピーに限らず皮膚にとって重要なスキンケア方法です

そして、菌を無くすためにイソジンなどの強い殺菌作用のあるもので洗うことは、常在菌を殺して抗菌ペプチドを破壊するだけでなく、アトピーの弱い皮膚では薬剤で皮膚に炎症を起こさせることもありますからリスクしかないです。そして菌はゼロにはなりません。

菌を少なくし増殖させないためには、洗浄という行為と、洗浄剤=界面活性剤が必要です。

『界面活性剤』というネガティブイメージ

この単語だけで、アトピー患者には体に悪い物、敵くらいに思ったり、怖さまでも感じている人も多い現状があります。

昔にはなかった化学的なものによりアトピーという疾患ができてしまったという説を説く人がいるため、『自然派』や『オーガニック』、『無添加』という少しでも安全とされるものにすがらないといけないくらい辛い経験をしてきているからだと思います。(実際かぶれやすということもありますが)

水が皮膚に触れるのも痛かったり痒みに感じたりする上に、なかなか回復しないとなれば日々触れている化学的なものに気を揉んでしまうのはしょうがないことだと思います。

ですが、いくらオーガニックであっても、洗浄ということを目的にするものならば、必ず界面活性剤は入っています。

アトピー患者は、肌に合う洗剤類を探すのにとても苦労します。

初めて使う物には恐怖しかありません。

皮膚の状態が悪い時に接触性皮膚炎を疑い、洗浄剤を探さないといけない時があります

自分の皮膚で試さないといけないので、さらに悪化する場合もあり恐怖を感じながらも試してみるしかありません。

皮膚に合わなかった時、悪化原因でもなっかた時はかなり凹みます。

ときどきナース
ときどきナース

たいてい低刺激をうたっている製品は価格が高いので、たいして使えずに、いっぱい残したまま他の物を探さないと行けないので、金銭的にも辛いです・・・(泣)

なるべくシンプルな成分で、無香料の昔ながらの石鹸が良いと言われ、アトピー性皮膚炎ガイドライン2021(P.2732  石鹸・洗浄) (※ガイドライン改定によりリンク変更しました) も書かれていますし、それを使わせられることが多いのですが

石鹸はしみて痛い・・・

成分がシンプルであればあるほど、接触性皮膚炎の原因が探しやすく、刺激が少ないと考えられているからですが、アトピーには石鹸がどんなにシンプルでも刺激になってしまう人の方が多いのではないでしょうか。

ときどきナース
ときどきナース

私は皮膚がかぶれて痒みが出てしまい泡立つもの全般がほぼ使えません。

炎症や傷、ジクジクしたところがあると拷問かというくらいしみます。

私は手の皮膚が弱すぎて、塩をつまむだけでもしみて痛くて、買い物に行くと色々触るので手がかぶれます。

仕事は、手袋するのが当たり前という職場を選びました。アルコールも痛くて触れないからです。看護師としてはまあまあアウトな人材です。

洗わなくてはいけない・・・

けれど、使うと悪化する・・・

石鹸以上のシンプルなものなんてない・・・

自分に合うものなんてこの世にないんじゃないか・・・

新しいものを使うのは怖い・・・

たかが洗浄剤一つにでも、どうにも動きが取れない、取りたくないというネガティブ状態になってしまうのがアトピーなんです。

重症でも小児でも使えるセタフィルジェントルクレンザー

外国ではアトピー患者には、石鹸以外のもので身体を洗うことを推奨しています。

なるべくシンプルな成分というところは一緒です。

昔ながらの石鹸はアルカリ性です

弱酸性は肌に優しいといわれますが、弱酸性の石鹸でもアトピー肌には落ちすぎたり、刺激が強いです。

日本でそれ以上の低刺激となる洗浄ができるものが無くて、本当に苦労しました・・・。

泡立つものが使えない困った皮膚を持つ私からすると

固形液体問わず泡立たない洗浄剤を見たことなかったのです。

でも、それを覆したのは

セタフィルジェントルクレンザーです!

世界50カ国で使用されているセタフィル

『石鹸ではない洗浄剤』ってどういうこと??

主成分は水とセタノールという界面活性剤、保湿成分。

オーガニック、無添加などは全く当てはまらない洗浄剤ですがシンプルな方ではあります。

セタノールは日本ではクリームや乳液に入っているような主にパーム・ヤシ由来の高級アルコール界面活性剤ですが保湿効果もあり、洗浄剤には分類されない成分なのです。

脂肪分を乳化させる作用を目的に化粧品で使われていますが、この『乳化』が汚れを落とすけど落としすぎず、元々蝋状のものなので保湿効果もあるということだと思います。(※HPなどどこにも書いていないのですが、成分の作用など調べてまとめてます)

シャンプーに入っている場合もありますが、成分表示の2番目に入ってくるような主原料に近い使われ方はしていないのです。

そして、非常にアレルギー反応を起こすことが稀な界面活性剤であるということもいわれています。

これを使っている小児のアトピー患者さんは、このクレンザーを

『かいかいのお薬』と言っている子もいます。

新生児、乳児でも安全に使えます。

海外では子ども用のシリーズも売っていますが、量のわりに高いですし、成分の品目が多いです。

ちなみに、PHの実験をしてみました。

左  :  水道水 ph 7.0

中央 : セタフィルクレンザー ph 6.0~6.5

右 : 穀物酢 ph4.0~4.5

効果的な使い方

使い方は、クレンザーを手に取り、手のひらでヌルヌルと全身に伸ばすだけ。笑

力を入れても、爪を立てなければ摩擦もなく伸ばせるので、皮膚にはとても優しいです。

このクレンザーに良いところは、水に濡れていても、濡れていなくても使えることです。

濡らしてから皮膚に伸ばしても良いですし、

濡らさない状態でも伸ばせますが、乾燥と炎症が強い皮膚だと量を多く使わないと伸ばせないので、重症の方は濡らしてからの方が良いかもしれません。

水で洗い流せない状況で使っても、拭き取るだけでもOK👌

外出時に手や痒みが出てきたところに塗り伸ばして、乾いたもので拭いても清潔になります。

洗い流さないと、蝋の様な滑る感じが最初残りますが、時間が経てば大丈夫です。

私は、洗い流さなくても痒みが出たりすることはないですが、よほどのことがない限り流します。

そこは人によるので試してみてください。

手洗いが重要なご時世と職業なので、小分けにして常に持ち歩いています。

ときどきナース
ときどきナース

水に濡れただけでもかなり乾燥するので、

この洗剤を使うことでで乾燥しないというわけではないです。

洗いすぎないというだけで、保湿成分はそんなに期待しないでください。

洗った後は、保湿剤ですぐに保湿してね。

セタフィルジェントルクレンザーでの効果

10年以上前の、セタフィルクレンザーを使う前の私の手の写真です。

少しグロテスクなものですが、ガラケーで撮った画質が悪い昔のものなので、そこまで気持ち悪くないですが弱い方は気をつけてください。

重症アトピー

指の股までもジュクジュクして、赤いところ全部から滲出液が出ている状態です。白っぽいのは、亜鉛華軟膏が残っているだけです。手のひらまでアトピーが出るのは珍しいことです。このジュクジュクの原因は細菌感染です。

重症アトピー

掻きすぎて爪が減り、小指は爪がグラフラして剥がれそうでした。腫れているので指は曲げづらく、強くギュッと握ると指の関節の皺がいきなりパックリ裂けることもありました。

両手とも指の腹しかまともな皮膚がないので、箸やペンを持つのも痛いし、滲出液で汚れる状態。

毎日包帯巻いてました。

これくらい炎症が出ますと水に触れるのも怖くて仕方なくて、痛みもさることながら、痛みの後に猛烈な痒さがきて掻いてまた滲出液が出てきてしまうという悪循環。

泡立つもの、石鹸は週一回くらい指のはらでコチョコチョと気になる部分だけこするか、シャンプーの時はビニール袋を手に被せてビニール越しに洗うという状態。

この手が1年くらいは続いて、元々まともな生活は営めない状態だったのに、何かを触るのも怖くて辛い状況でした。

こんな状態の時に、評判を聞いたセタフィルジェントルクレンザーを使ってみることにしました。

そうしたら・・・

泡立たないし、しみない!!

衝撃的でした。

それだけにとどまらず、

二週間くらい経ってきたら、手のひらがの炎症が半分くらいになって、滲出液が減ってきたのです!!

一年以上悩まされてきたものが、一週間くらいで改善しだしてくるとか、神✨✨

まだアトピーの原因が細菌というのをあまり大きくは言われていない時だったので、この時に細菌が原因ということを身をもって確信した商品です。

この商品だけで改善がみられましたが、全部治ったわけではなく、適切な治療と適切なスキンケアを行なって改善がみられました。

個人的な体験ではありますが、知り合いのアトピー患者さんはほぼ問題なく使えていて、ジュクジュクした症状をお持ちな人ほどオススメします。

※写真の状態になった原因は、個人的症例として今後記事にします。

セタフィルジェントルクレンザーの短所

どんな良い商品でも、使う人によっては悪いと感じてしまうこともあります。

セタフィルクレンザーは、潤いを落としすぎないということが売りではありますが、皮膚が正常に戻ってくると皮脂が出てくるせいか

・皮脂が落ちていない感じがある、さっぱりしない

・皮脂など堆積して角栓ができてしまう

ということが起きてきて、症状が良くなってくると物足りなさを感じてしまいます。

製品の潤い成分が残っているという感じではなく、落ちていないという皮膚感覚です。

この感覚は、良くなってきたという証拠でもあります。

もう一つ、液の状態が変わるのも不満ポイントです。

初めて使った時は、『もったり、もりもり』したジェルっぽい状態でしたが

『シャバシャバ』と液体状に変化してきた時、周囲の使用者からは不満が出ました。

あわ立ちもせずポンプから出してそのまま使うので、もったりしている方が皮膚に伸ばしやすくて、こぼさなくて済みます。

今は少しトロトロになってきているので、まだマシになってきました。

完全に『もったり』に戻ってくれると嬉しいのですが。

とにかく商品の状態が安定してくれないと、アトピー的視点からすると少しの変化でも不安に思ってしまいますから。

肌にも合うから頭皮にもの使えるのでは?と思ってしまうこともありますが、

セタノールの特性である蝋の白いものが頭皮の根元に残りやすいので、シャンプー使えなくて、これしか使えないというようなよほどのことがない限り、頭皮にはあまりお勧めしません。

まとめ

バイオフィルム(バクテリアフィルム)がアトピーを悪化させる原因の一つであり、洗浄でそれを除去することが重要で、それをほぼ刺激なく安全に壊して、皮膚を清潔に保つのに役立つのがセタフィルジェントルクレンザーです。

ジュクジュクした炎症が強いびらんした皮膚の時などにも刺激がほぼ無くて、使いやすくて良い商品です。

軽い刺激を感じることもありますが、顔など皮膚が薄いところと、体調で変わってきます。

私は月経前にヒリヒリすることがありますが、皮膚の状態を維持するために、使い続けています。

百均で売っている小分けボトルに入れて持ち歩くと便利です。

コストコが一番安く手に入りますがポンプ式2本組のため量が多いです。

まず試してみたい人には保湿剤も入っているもトライアルセットがあります。

でも量も少なくお値段高いので、クレンザーだけ試してみたいという方は、ボトルタイプを買って、まずは一週間使ってみてください。

一本で全身使って、2〜3週間はもちます。

セタフィルジェントルクレンザーの旧製品と新処方を比較してみました
普段からセタフィル推しなのに、新処方に変わったのを知っていながら、「まだ在庫10本以上あるし、急いで買わなくてもいいな。他の人の感想聞いてから使うことにしよう(はなほじ)」と他人事のように呑気に考えて早半年💧商品レビューが出てくるようになり...

※2022年パッケージ、成分が変わりました。その記事を追加しました。

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ときどきナース

アトピーを飼い慣らしつつ、時々看護師をして暮らしています。

成人してからアトピーが劇悪化して、大学病院に入院を何回もしています。

脱ステや色々なことを試して、自分の身体で人体実験を20年はしました。

アレルギーが多いので、今はデュプリマブと時々軟膏を使っています。

見た目にはあまりアトピーと気付かれないくらいになっています。

アトピーを飼い慣らすには、スキンケアが重要です。

多くの人のアトピーが少しでも良くなって、当たり前の生活を過ごせ、日々楽しんでもらいたいという願いからこのサイトを作りました。

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