皮膚が接する全てのものを包括的にケアする
スキンケア
アトピー悪化の原因のほとんどが、『アレルギー』と『細菌』です。
それらは常に皮膚のすぐ外側にあり、空気中にもいるので皮膚に接し続けています。
寄せ付けない、落とすということをしなければ、常に悪化原因と接触しています。
アトピー良くするには薬物療法が必要ですが、そのアシストと良い状態を維持するにはスキンケアが必要です。
薬物療法を行なって一時的に良くなっても、原因に対処していなければ薬を止めると症状が戻ったり、薬が効かないということが起こります。
ですから、悪化原因のアレルゲンと細菌を日常的にコントロールすることをしていかなければアトピーはなかなか良くなりません。
アレルギーに関して行うことと、細菌に関して行うことにそれほど違いはなく、ケアを行う上で重複している部分があります。
例えば、カビ(真菌)はアレルギーも出やすいですし、感染も起こすものです。
入浴することによってアレルゲンを洗い流せますし、細菌も洗い流せます。
保湿剤で皮膚を保護することで、皮膚の状態が良くなれば細菌がつきにくくなりますし、アレルゲンも皮膚に直接接しなくて済みます。
ですが、体を拭くタオルが洗わず何回も使ったもので、浴室がカビだらけでは、入浴や保湿剤のケアをきちんとやっていても、あまり意味がありません。
もう一つ例えると、
傷を負って、化膿してしまったので病院に行って、抗生物質の内服薬を処方、傷の消毒をしてもらったとします
家で抗生物質を飲み、傷の消毒を自分でもおこなったとしても、ガーゼを毎回綺麗なものに変えずに何日も膿が付いた同じものを傷に当てていたとしたら、せっかくの抗生物質も効かない、再燃するといことも起こり得ます。
いくら薬物療法で頑張っていたとしても、自分の家で医学と反することをやっていたのでは、治るものも治りません。
スキンケアを継続することによって、皮膚が保護される状態が長くなれば
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皮膚は回復していき、バリア機能が整ってくる
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ちょっとのことでも症状が出にくくなる
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薬が効きやすくなる、減らせる
皮膚に接するもの全てに気をつけるケアは、掃除、洗濯も含みます。
それらも見直さなければ、皮膚に接している空気中の原因まで対処できないからです。
ここまで読んだだけで家事もあまりやらないし、あきらめモードで漫然と軟膏しか手がないと使っていた人には面倒に感じてしまう人もいるでしょう。
私はここで、理想的で完璧なやり方を教えたいのではなく、
『理にかなっているけど、アトピー患者の視点から押さえる点は押さえて、なるべく楽するケア』
を身につけて、習慣化していくことが結果的に皮膚が楽になり、自分を守ることにつながるということを体感してもらいたいのです。
- 薬物療法(軟膏)で思うように皮膚が良くならない人
- 脱ステしているけど、何年も炎症が良くならない人
- 季節で皮膚の悪化具合が変わる人
- ある特定の部分のみひどい症状の人
- 全身真っ赤で皮と汁が出っ放しの人
- 新薬の生物学的製剤を使っても、あまり効果がないと感じている人
- もうやれる事がない、お金もないと、失望して死にたいとまで思っている人
まだやれることがあるかもしれないです。
それも、家で、自分で、なるべくお金をかけずに。
やる事ができなければ、頼める人がいれば少し頼んでみましょう。
頼める人がいなければ、自分ができそうなところから少しずつやってみてください。
実践すれば、あなたの皮膚は裏切らないです。